地熱発電に関する情報

世界の地熱発電

現在、日本を含む29の国で地熱発電が行われています(2020年現在)。
海外では5万kW級、10万kW級の大規模な地熱発電所が多く稼働しています。

各国の地熱発電設備容量

各国の地熱発電設備容量

アメリカ

世界最大の地熱発電国!

世界最大の地熱地帯ガイザース地区や、インペリアルバレーなど、カリフォルニア州を中心に大型の地熱発電所が稼働し、世界最大の地熱発電量を誇ります。

アメリカ/EnergySource LLC/John L.Featherstone地熱発電所

アメリカ/EnergySource LLC/John L.Featherstone地熱発電所(写真提供:富士電機(株))

インドネシア

世界第2位の地熱発電国に発展!

世界最大級の地熱資源量を有するインドネシアでは、2028年までに600万kWまで地熱発電設備容量を増加することが計画されています。
これまでの導入実績は228.9万kW(2020年6月現在)であり、さらなる開発が期待されています。

インドネシアの発電所

インドネシア/Sarulla(写真提供:(株)INPEX)

フィリピン

世界第3位の地熱発電国!

火山国フィリピンでは、地熱は有望な国産エネルギーとして開発されてきました。
2016年は地熱発電が国全体の発電電力量の12.2%を占めております。

フィリピン/マクバン地熱発電所

フィリピン/マクバン地熱発電所(写真提供:三菱重工業(株))
「Attribution of Aboitiz Power Corporation」

トルコ

世界第4位の地熱発電国に!

トルコでは1960年代に地熱探査が開始され、これまでに27のフィールドにおいて56か所の地熱発電所が建設され、総発電設備容量は154.9万kWとなっており、現在も4.8万kWが建設中です(2019年6月)。
なお、トルコの地熱資源の多くが中低温であるため、バイナリー式発電が設備容量の3/4以上を占める。

トルコ/Germencik_1

トルコ/Germencik_1(写真提供:三菱重工業(株))

ケニア

世界第5位の地熱発電国に急伸!

2015年から2019年にかけてのケニアの地熱発電容量の伸びは、世界で最も早いものの一つ。現在稼働中の合計設備容量で119.3万kW(2019年6月)です。政府は2030年までに500万kWを系統につなぐ計画。

ケニア/Olkaria I AU6

ケニア/Olkaria I AU6(写真提供:富士電機(株))

ケニア/Olkaria U

ケニア/Olkaria U(写真提供:三菱重工業(株))
[KenGen's 150MW Oaria U Geothermal Power Plant. Source: Kenya Electricity Generating Company(KenGen) PLC]

ニュージーランド

世界唯一のトリプルフラッシュ発電!

世界初の熱水型フラッシュ式発電方式を開発した。また、1台の発電出力が世界最大(定格出力13万9千kW)でトリプルフラッシュ式の地熱発電用タービンの入ったNga Awa Purua(ナ・アワ・プルワ)地熱発電所があります。

ニュージーランド/Nga Awa Purua Joint Venture/Nga Awa Purua地熱発電所

ニュージーランド/Nga Awa Purua Joint Venture/Nga Awa Purua地熱発電所(写真提供:富士電機(株))

メキシコ

世界第7位の地熱発電国に!

2020年の地熱発電設備容量は100.6万kW。2015年から5年間で5か所の地熱発電所(合計設備容量11.2万kW)が稼働しています。

メキシコ/Dome de San Pedro

メキシコ/Dome de San Pedro(写真提供:三菱重工業(株))

イタリア

世界最初の地熱発電国!2023年に110周年を迎えました

1904年、トスカーナ地方ラルデレロで地熱発電の実験が世界で初めて成功し、1913年に世界初の地熱発電所が誕生しました。現在も地域の電力供給に大きく貢献しています。

アイスランド

地熱の多目的利用の先進国!

地熱発電所の熱水を首都レイキャビクの地域暖房の熱源として使ったり、温泉施設ブルーラグーンに使ったりと、地熱が多目的に利用されていることで有名です。

アイスランド/HS Orka hf/Reykjanes地熱発電所

アイスランド/HS Orka hf/Reykjanes地熱発電所(写真提供:富士電機(株))

アイスランド/HS Orka hf/Svartsengi地熱発電所

アイスランド/HS Orka hf/Svartsengi地熱発電所(写真提供:富士電機(株))

アイスランド/Blue Lagoon

アイスランド/Blue Lagoon(写真提供:(株)大林組)

中南米

メキシコ、コスタリカ、エルサルバドル、グアテマラ、ニカラグアなどで地熱発電が行われています。
チリやペルーなどでも今後の開発が期待されています。

ニカラグア/Polaris Energy Nicaragua, S.A./San Jacinto地熱発電所

ニカラグア/Polaris Energy Nicaragua, S.A./San Jacinto地熱発電所(写真提供:富士電機(株))

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世界の地熱発電を支える日本メーカー

地熱用タービンの7割は日本製!

日本のメーカーは早くから地熱発電機器の製造技術を確立し、世界をリードしてきました。
地熱発電所の心臓部といえる地熱発電用タービンは、日本のメーカー3社(東芝エネルギーシステムズ(株)、富士電機(株)、三菱重工業(株))で全世界の7割近くのシェアを占めています。

地熱発電所は、発電所ごとに最適な設計をしてつくられます。地熱資源は地点ごとに性状が異なるため高度な技術と経験が要求されます。

また、機器を製造し輸出するだけでなく、設計から調達、建設まで一貫して請け負うEPCという方式も数多く行っています。日本の高いものつくり力が、世界の地熱発電を支えています。

地熱発電用タービンの世界シェア

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